押しかけ女房的に始まる恋愛です。だけど最後は爽やかであたたかい。
でもやっぱり兄弟の関係が怪しくて…(どっちだ)
お母さんがいい人でとても素敵でした。
絶版でネットではプレミアがついてしまっているのですが、古書市で偶然出会いまして購入。
短編7つ+長編1つです。
同性愛者の晩年を描いたものが多めです。時期的に福島さんもそれくらいの年齢のため、自伝風な印象も受けます。
舞台も地元・熊本、九州が多いです。年上好き・肥った人が好きな登場人物も多い印象。
ですが突然奇妙なことが起ったり、転生したりするので、現実と虚構入り乱れな感じです。
年上に無理矢理されちゃうシーンがいくつかあるので、苦手な方はご注意ください…
文章は分かりやすくて読みやすいです。熊本弁が出てきますが、注意書きがついています。
長編は登場人物のメモを取った方が良いです。
肥った年配男性×若者
インドア大学生×日焼け田舎少年
妻子不在時に羽を伸ばしたい男×未経験学生
大学老教授×純朴そばかすタクシー運転手
白血病で亡くなったイケメン同僚×最後まで気持ちが言えなかった男
小説家になるために57歳で退職した男×藤蔓のように絡みついてくる青年
長編。天才画家が同性愛を知り、男をモデルに絵を描くなかで、自分の中から湧き出る熱と葛藤する。
年配男性と青年カップルも登場し、切ないです。
有名な先生Y×昔Yのもとで書生をしていた男
映画化のお知らせを見て、ずっと気になっていた作品です。
映画は公開日に見に行き、翌日はあらかじめ購入していた原作を読み、もう胸がいっぱいでした。
自伝的小説であり、愛=エゴなのではないか?という問いかけが考えさせられます。
本当に辛いのですが、だからこそ沢山の人に読んでもらいたいな、と思える作品でした。
映画もとってもオススメです。主演二人のぴったりなこと…
ご覧の際はハンカチ必須です。(じょばじょばに泣いた人)