銀河の通信所

銀河の通信所

宮沢賢治さんにゆかりの人物(作中の人物や実在の人物などさまざま)へ、インタビューを行うという形式の小説。
賢治さんの作品を適宜引用しながら、時代背景などもふまえ語られていきます。本当に詳しく書かれているので、「なるほど」と思いながら読み進めました。論拠を並べ、自説が唱えられているので、論文と小説の中間のような印象を受けます。
※タルホさんの章のみ小説

私はお恥ずかしながら、宮沢賢治さんに触れたことが全くなく…最近ようやく『銀河鉄道の夜』を読んだ程度です。
宮沢賢治さんの生涯は、長野さんのこれまでの作品で少し調べていたので、若干知識ありの状態でした。
なので本作を読むのは難しいのではと思っていたのですが、あらすじや引用があるので大丈夫でした。もっと言えば、これを読んでから作品に触れたほうが分かりやすいかも…

面白かったのは、賢治さんとゴッホさんの共通点について。
また、銀河鉄道の夜の氷山はタイタニック号である、というのも驚きました。